米企業は市場予想を上回る決算を発表しているが、投資家はこれを好感していない。4-6月期決算発表シーズンも終盤に差し掛かり、業績が市場予想を上回る割合は例年より大きくなっている。ファクトセットによると、S&P500種株価指数構成企業の約90%が決算発表を終え、このうち79%が市場予想を上回った。だが投資家は好業績のサプライズに報いてはいない。ビスポーク・インベストメント・グループの分析によると、業績が予想を上回った企業の株価は決算発表後の取引で平均0.5%上昇した。過去10年の平均は1.6%だった。また、業績が予想以下だった企業の株価は例年より大幅に下落している。宅配・航空貨物大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は先週発表した決算で利益が市場予想を上回ったが、その後の取引で株価は1%下落した。アップルは今月発表した決算で売上高と利益が予想を上回ったが、株価は翌日4.8%下落した。電子決済サービス会社ペイパル・ホールディングスも予想を上回る決算を発表した翌日に株価が12%下落した。