【名医が教える】ケトン体を活性化させる有効な食材とは？

「1日3食では、どうしても糖質オーバーになる」「やせるためには糖質制限が必要」…。しかし、本当にそうなのか？ 自己流の糖質制限でかえって健康を害する人が増えている。若くて健康体の人であれば、糖質を気にしすぎる必要はない。むしろ健康のためには適度な脂肪が必要であるなど、健康の新常識を提案する『ケトン食の名医が教える　糖質制限はやらなくていい』（萩原圭祐著、ダイヤモンド社）。同書から一部抜粋・加筆してお届けする本連載では、病気にならない、老けない、寿命を延ばす食事や生活習慣などについて、「ケトン食療法」の名医がわかりやすく解説する。

ケトン体を活性化させるには、
食事を工夫する必要がある

　次に、健康長寿のカギとなるケトン体を活性化させるのに有効な食材についてご紹介しましょう。

　健康な人のケースで考えれば、「満遍なくいろいろなものを食べる」ことが基本です。そのうえで、日本の食生活に慣れた人を前提とすると、ケトン体を誘導するおすすめの食材には、次のようなものがあります。

　魚……サバ、サンマ、トロ
　肉……牛バラ、豚バラ
　野菜……タケノコ、冬瓜、ゴーヤ、キュウリ、生姜、ネギ
　海藻……わかめ、ひじき、もずく
　ナッツ類
　油揚げ

　このあたりは、値段もお手頃で、栄養バランスもいいと思われます。

　もっと手っ取り早くケトン体を誘導するサプリメントはないのか。そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。

　しかし残念ながら、錠剤やサプリメントでは消化酵素は出ないし、腸内細菌も働きません。消化管からグレリンやGLP-１を誘導し、腸内細菌叢からケトン体に必要な栄養素をつくり出すには、ひと手間かける食事が欠かせません。

ケトン比とは何か？

　キーワードはケトン比です。

　ケトン比とは、以下のように、たんぱく質と炭水化物を足した量と脂質の割合のことです。

　ケトン比＝「脂質」／「たんぱく質」＋「炭水化物（糖質）」

　まずは、この関係を頭に入れてください。

（※本稿は『ケトン食の名医が教える　糖質制限はやらなくていい』の一部を抜粋・編集したものです）