自分の評価軸を意識しよう

 対して、自分で決められる人は、他人の評価軸だけでなく、自分の評価軸も持っています。そのため、やりたいことに関しては他人の目を気にせずに行動することができるのです。

 こういった人が持つ、「自分の評価軸」としては次のようなものが挙げられます。

・自分のやりたいことか
・過去の自分より成長できそうか
・新しい発見がありそうな

などです。

 自分で決められる人は、他人の評価軸を意識しつつも、大事なところでは自分の評価軸で判断できるため、その人らしい仕事が続けられます。

 これは私のいるお笑いの世界でも同じです。活躍する芸人は、必ずと言っていいほど「自分の評価軸」を持っています。そのため、仮に誰かに「おもしろくない」と言われたことでも、それを受け入れつつ、自分でも自分を評価し、前に進んでいけるのです。

 こんな話があります。以前、舞台でのウケがあまりよくないコンビがいました。まわりの芸人やスタッフも心配していたので、私が「調子が悪いのか?」と聞くと、「いろいろ試しているだけで、調子はめちゃくちゃいいですし、楽しいです!」と返ってきて驚きました。彼らは、ちゃんと自分たちの軸を持って仕事をしていたのです。結局、そのコンビは今では、独自の漫才を確立し、劇場の看板漫才師になっています。

 自分の評価軸を持つことは意識するだけで実践できることですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。