製造業や情報通信業を中心に
民間企業が上位に上昇

 23年のランキングでは、関西大の1位は国家公務員(一般職)で、2位は大阪市職員とパナソニックグループ、4位は大阪府教員、5位は紀陽銀行と国税専門官だった。前年は上位5位が全て公務員だったが、23年には民間企業への志向も高まったようだ。

 さらに、16位には南都銀行、20位には京都銀行がランクインしており、関西の地方銀行も人気がある。積水ハウス、大和ハウス工業の関西2大ハウスメーカー、村田製作所や京セラなどの関西系メーカーも人気だ。業種別の就職状況データを見ると、製造業、情報通信業、卸売業・小売業への就職率が約半数を占めている。

 関西学院大は、1位が国家公務員、2位が兵庫県教育委員会、3位が三菱電機、4位が国税専門官、5位が東京海上日動火災保険だった。前年は3位だった神戸市は、14位に下がった。

 法学部を中心に公務員志向が強く、教育学部からは関西の教育委員会に就職する傾向が見られる。民間企業では、三菱電機やキーエンスなどの製造業、楽天グループなどの情報通信業、メガバンクや生命保険などの金融・保険業などが人気だ。

 同志社大は、前年4位の東京海上日動火災保険が1位に上昇し、村田製作所は前年の3位から2位に上がった。3位は楽天グループ、4位は三井住友信託銀行、5位は京セラだった。

 村田製作所や京セラ、ダイキン工業などのメーカー(製造業)の人気が特に高く、楽天グループやNTTデータなどの情報通信業、保険業界への就職者も比較的多い。

 立命館大は、前年6位だった三菱電機が1位に、楽天グループが前年の19位から2位にそれぞれ上昇した。3位はニトリ、パナソニック、京セラ、京都銀行が並んだ。

 関西大と同様に、関西系メーカーが人気だ。また、ニトリやイオンリテールなどの小売業も、他の3校より上位に位置する傾向が見られる。

近畿大は自衛隊が上位に
コンサル業界では関東の後塵

 近畿大は、前年3位だった大和ハウス工業が1位になった。2位は紀陽銀行、3位は大阪府警察と大阪府教育委員会、5位はきんでんだった。さらに、6位にはウエルシア薬局、10位には防衛省自衛隊がランクインしており、関関同立との違いが垣間見える。

 20年、近畿大は自衛隊大阪地方協力本部と幅広い分野で相互に協力する包括連携協定を締結しており、自衛隊が人気の就職先の一つとなっている。また、薬学部があることから、18年にウエルシア薬局と商品を共同開発するなど、産学連携の取り組みも行われている。

 関西の有名私大の就職先を俯瞰すると、前年は安定志向から官公庁への就職が多かったが、23年には民間企業もランキング上位に食い込むようになってきた。

 ただし、アクセンチュアや野村総合研究所などのコンサルティング企業は上位に入っておらず、コンサル業界では国立大、早慶やGMARCHなどの関東私大の後塵を拝しているようだ。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2023年春の大学別の主な就職先。就職先名称は原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学通信の調査方法によって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」から集計、大学院修了者を含む。(調査/大学通信)