イラン大統領選の決選投票は7月5日に実施され、その勝者は国内の不和に加え、制裁で疲弊している同国経済を引き継ぐことになる。一方で国際舞台ではここ数十年間で最大の影響力を手にしている政府のかじ取り役も任される。  イランは最高指導者アリ・ハメネイ師の指揮の下、数十年にわたり続く米政府からの圧力をはねのけ、ロシアや中国と協調することなどして長年にわたる孤立から抜け出した。イラン経済は米政府による制裁を受けて疲弊しているものの、中国との石油取引やロシアとの武器取引が財政的・外交的な生命線となっている。