老後の話Photo:PIXTA

お盆休みに帰省するという人も多いだろう。親が高齢になってくると気になるのが、今後のお金の話。老後の生活費や相続対策など心配ごとは尽きない。ただ、無策に根掘り葉掘り聞こうとすると、嫌がられてかえってお金の話がしづらくなることもある。老親とお金の話をするときには、気を付けておきたいポイントがある。(ファイナンシャルプランナー 黒田尚子)

親子でお金の話をするときに
やりがちな失敗とは?

 親が高齢になるにつれ、気になるのがお金のこと。老後の生活費や病気、要介護状態になったときの費用はもちろん、生前贈与や亡くなった後の遺産相続をどうするのかなど、きちんとコミュニケーションが取れるうちに話しておきたいことはいろいろとある。

 中には、親が認知症などで判断能力が低下したことを、離れて暮らす家族が気付かず、詐欺や貴金属などの押し買いといった消費者トラブルに巻き込まれたり、ハイリスクな金融商品に手を出して損失が膨らみ、消費者金融から多額の借金をしていたりしたケースもある。

 ただ、「親には親の考え」があるもの。子どもが良かれと思って口出ししたことが不信感につながり、意思疎通が円滑になるどころか、膠着状態が続くことにもなりかねない。

 そこで、高齢な親世代とお金の話をする上で、子ども世代が気を付けておきたいポイントをご紹介したい。