高級ブランド業界は、事態を好転させようともがくブランドに対して非情でもある。英バーバリー・グループの株主が望めることといえば、現在の戦略からの方向転換か、買収提案が舞い込むことだろう。幸いにも、いずれの可能性も高まっているようにみえる。
バーバリーはこの7年間、従来の顧客層よりも裕福な消費者を取り込もうとしてきたが、うまくいっていない。ブランドの高級路線を加速すれば利益率の向上が見込め、株式市場での評価も高まることが多い。消費者は特別感を抱くブランドに対しては定価で購入することに前向きになりやすい。これはフランスの高級ブランド、「ルイヴィトン」と「エルメス」の営業利益率が40%を超える要因でもある。