「戦場の王者」戦車、ドローン普及で苦境ウクライナ第47機甲旅団が東部で運用している米国製エイブラムス戦車 Joseph Sywenkyj for WSJ

【ポクロフスク(ウクライナ)】戦車はウクライナによるロシアへの越境攻撃で活躍しているものの、近年は脆弱(ぜいじゃく)性が高まっており、各国の軍隊軍はこの強力な兵器の仕様や運用方法を見直している。

 戦車はかつて戦場の王者だった。だがドローン(無人機)が普及すると、大型で大きな騒音を立てる戦車は数分以内に見つかり、標的にされるようになった。そのため、西側諸国が供与した最先端の戦車数十両は補助的にしか運用されておらず、実戦投入された戦車は破壊されたり敵に奪われたりしている。

 これを受け、軍はドローンを探知してその攻撃から防御する技術を戦車に搭載しつつあるほか、重い装甲車の機動性を高めるための設計変更も検討している。戦場の戦術はすでに変わりつつあり、ウクライナでの教訓は訓練に生かされている。