ウクライナ戦争、大規模経済制裁を
丸2年うまく切り抜けたロシア
ロシアのウクライナ侵攻開始(2022年2月24日)から丸2年がたったが、昨年夏からのウクライナの反転攻勢は成果を上げられず、戦況は膠着(こうちゃく)状態が続く。3年目の戦いは、ロシアが再び攻勢を強めるとの見方が多い。
経済の状況はどうか。侵攻を受けて欧米諸国や日本が主要工業品の輸出停止やロシア産原油などの禁輸、さらに金融制裁とかつてない経済制裁を実施、一方でロシアも欧州などへの原油や天然ガス供給の停止などの報復をした。
こうした制裁の応酬では、西側諸国に対する貿易依存度が高いロシアに分が悪いと考えられていた。
だがこの2年間を振り返ると、ロシア経済は「うまく切り抜けた」と総括できる。
むしろ長期化に伴って、ロシアとウクライナの経済力格差が重みを増すことになっている。経済を含めた総力戦の度合いが強まる中、戦争3年目はロシアが有利に進めそうだ。