メタバース(仮想空間)を積極的に売り込んできたマーク・ザッカーバーグ氏が人工知能(AI)の売り込みに力を入れている。これはもっともなシフトだ。
米メタ・プラットフォームズのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は25日に開幕した年次開発者会議で、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)技術を組み合わせた最新のヘッドセットを披露した。メタは社名をフェイスブックから変更する前の2014年、VRヘッドセットメーカーのオキュラスを20億ドル(現在のレートで約2900億円)で買収しており、今回のイベントはそれ以来目指してきたことが集約されたともいえる。ただ、VR事業は停滞が目立つ。VRなどを手掛けるリアリティー・ラボ部門の6月までの12カ月間の売上高は20億ドル強で、これはメタの中核となる広告事業が5日ごとに生み出す売上高と同じような規模だ。