10日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は、インフレがまだ続いていることを浮き彫りにした。有権者はその事実を既に知っている。オクトーバー・サプライズ(大統領選直前の10月に起きることが多い想定外の展開)が今年の大統領選前には起きていないということだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長にとっては、恐らく居心地の悪い状況だろう。9月のCPIは前年同月比で2.4%上昇し、伸びが8月の2.5%、7月の2.9%を若干下回った。しかし、食品とエネルギーを除いたコア指数の上昇率は高止まりし、9月は3.3%となった。8月と7月は3.2%、6月は3.3%、5月は3.4%だった。インフレ率がプラス圏にある限り、物価は上昇し続けている。しかも、インフレ調整後の週当たり賃金は今なお、2021年1月の水準を大きく下回る(足元では改善しているが)。
【社説】FRB、インフレ退治はまだ先
9月の物価上昇が根強く、FRBは急激な利下げを迫られるリスク
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