ロシア産原油を積んだ数十隻のタンカーが、行き場を失い洋上を漂っている。欧米諸国はロシアが依存する老朽化した船舶を差し押さえている。一方でロシア産原油に対するディスカウント(値引き)要求は一段と激化。買い手が求める国際的な原油価格に対する値引き幅は、ウクライナ侵攻開始直後の数カ月以来で最大となっている。こうした状況全てが、ロシア経済の最大の主軸が正念場を迎えていることを浮き彫りにしている。ウラジーミル・プーチン大統領が2022年にウクライナに侵攻して以降、西側諸国はロシアの石油産業を締め付けようとしてきた。ロシアは巧みに制裁を回避し、独自の「影の船団」を組織して、原油の新たな買い手を見つけた。しかし、特定の船舶に対する欧州の制裁、公海上での劇的な船舶拿捕(だほ)、ロシアとインドの間にくさびを打ち込もうとするドナルド・トランプ米大統領の取り組みが組み合わさり、新たな圧力の波がロシアの最重要産業を不安定な状態に陥れている。
窮地に立つロシア石油産業、直面する3つの障壁
制裁・船舶拿捕・低価格ーー買い手なきロシア産原油は洋上に滞留、大幅な値引きを余儀なくされている
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