米大統領選が目前に迫る中、勢いの変化を感じ取った大手ヘッジファンドや資産運用会社の一部が、ドナルド・トランプ前大統領がカマラ・ハリス副大統領を破った場合に利益が出るトレードに乗り出している。
大半の世論調査で両者の支持率は拮抗(きっこう)したままだが、過去数週間にこうした変化が市場全体に広がり、共和党勝利で恩恵を受けそうな資産の価格を押し上げている。例えば、民間刑務所運営会社GEOグループの株価は月初来で21%上昇しており、月間上昇率が2022年以来の高水準となる勢いだ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの採掘を手掛けるライオット・プラットフォームズは同34%高だ。
著名ヘッジファンドマネジャーのダン・ローブ氏は今月、トランプ氏が勝利する可能性が高まったと述べた。ローブ氏率いるヘッジファンド運営会社サード・ポイントは、トランプ氏勝利が追い風となるポジションを株式・オプションの購入によって積み増す一方、逆風となる企業を敬遠している。