米アップルにとって、「iPhone(アイフォーン)」はどのモデルであれ売れ行きが好調でなければならない。だが、同社が人工知能(AI)分野の競争で足場を固めるには、最新シリーズが成功することは特に重要になる。
アップルが31日午後に予定している7-9月期決算の発表を前に、iPhoneの新型「16」シリーズの売れ行きに注目が集まっている。同シリーズは飛ぶように売れているわけではないことが出荷リードタイムの縮小や米通信大手の決算報告で示唆されており、懸念が広がっている。キーバンク・キャピタル・マーケッツのブランドン・ニスペル氏は25日、アップルの投資判断を「売り」に引き下げた。根拠の一つとして、 AT&T やベライゾン、Tモバイルのデータによると、7-9月期の米国での携帯端末のアップグレード率が前年同期比9%低下したことを挙げた。ニスペル氏は「このデータはアップグレードのペースの鈍化を示唆している」と記している。