英語を勉強しているのが、いつまでたっても話せる実感が持てない――そんな英語学習者から「会話で使える用例が半端なく多い」と絶賛の声を集める本がある。『話す力が身につく5分間英単語』だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha Jの高橋敏之編集長。この記事では、日々最新の英語ニュースを扱う高橋編集長が、世界で実際に使われている生の英語表現を紹介する。今回は「SNS」にまつわる新語を見ていこう。
SNSにまつわる最新の英語表現
世の中が変化していくのに伴って、新たに出てきた事象を表現するための言葉が必要になります。
このようにして新語が生まれたり、既存の言葉に新たな用法が加えられたりしていくわけです。
英語でも、学生時代の試験勉強には出てこなかった表現が次々に生まれていますよ。
そうした語句をクイズ形式で楽しく学んでいきましょう(全3回)。
第2回のテーマは「SNS(英語ではsocial media)」です。
>>>第1回は「最新英語ニュースで頻出の英単語、あなたはどれだけわかる?(AI、人工知能編)」。
「バズる」を英語で言うと?
空所に入るvで始まる語は?
The (v ) photo has garnered over 160,000 likes in 24 hours.
そのバズった画像は、24時間で16万のいいねを獲得した。
まずは「(SNSで)バズっている」をどう表現するのかを見ていきましょう。
これはviralという形容詞で表すのが一般的です。viralはvirus(ウイルス)の形容詞形で、「ウイルスの、ウイルス性の」というのが基本の意味。
おそらく20世紀まではこの文字通りの意味でしか使われなかったのでしょうが、現在SNSの文脈でこの語を使うと、いわゆる「バズっている」を表します(SNS上で拡散されていく様子が、ウイルスが広がるイメージと重なったのでしょう)。
ちなみに「バズる、拡散する」はThe video is going viral on X.(その動画はXで拡散中だ)のようにgo viralという形で表現します。
finstaってどういう意味?
次の文章のfinstaの意味は?
My finsta only has 12 followers, but they’re all people I trust completely.
問題文は「私のfinstaは12人のフォロワーしかいないが、それらは全て私が完全に信頼を寄せる人々だ」という意味です。
ここから、finstaというのは何らかのSNSのプラットフォームのことではないかと予測できたかもしれませんね。
これは、fake Instagramの略で、インスタグラムでのサブアカウントを指します。
メインのアカウントでは言えないような本音を吐露したり、普段はキラキラした生活ぶりを公開している人が意外と地味な一面を限られた友人にだけシェアしたりなど、使い方はいろいろでしょうが、こうしたアカウントを持ちたがる気持ちは個人的に理解できます。
FOMO、JOMOってどういう意味?
次の文章のFOMOの意味は?
People with FOMO spend most of their time scrolling through their friends' social media posts.
問題文は「FOMOを持つ人々は、友人のSNSへの投稿を見てばかりいる」という意味。
SNSが普及した現在、友人たちが投稿する楽しそうな写真を見ていると、「自分の知らないところでみんなが楽しんでいるのではないか、自分だけ取り残されているのではないか」と不安に思う人も多いようです。
そうした感情はFOMOと呼ばれます。
これはfear of missing outの頭文字を取ったもので、文字通り「取り残されることへの不安」という意味(miss outは「機会を逃す」という表現)です。
それに対し、いちいち不安に思うことに疲れた人が「むしろ取り残されることを喜ぶ」ことをJOMO(joy of missing out)と表現することがあります。
いかがでしたか? こうしたSNS関連の新語を学ぶのに最適な場所のひとつは、やはりSNSでしょう。英語圏のユーザーをフォローし、彼ら・彼女らの投稿をチェックしてみましょう。