テイラー・スウィフトが町にやってくると、財布のひもが緩む。34歳のシンガーソングライターの実力はそれほどのものだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の計算では、今月8日に終了したスウィフトのエラズ・ツアー――2年にわたって5大陸で149公演を行った――では、約1000万枚のチケットが販売され、売上高はおよそ20億ドル(約3030億円)に上る。売上高で見た場合、史上最大のツアーであることは間違いない。しかも、これはコンサートチケットだけの金額だ。非公式には「スウィフト・リフト」と呼ばれる経済効果はもっと広範囲に及んでいる。ツアー開催地のホテルや飲食店、バーなどのビジネスは「ハリケーン・テイラー」が到来するとたいてい活気づく。