パナマ運河庁のリカウルテ・バスケス長官は8日、中国が同運河を支配しているとするドナルド・トランプ次期米大統領の主張を否定した。また米国の船舶に優遇料金を適用するというトランプ氏の提案は「混乱を招く」と述べた。バスケス氏はインタビューで、「中国が運河を運営しているという非難は根拠がない」とし、「中国政府はわれわれの運営に一切関与していない」と述べた。同氏はさらに、「規則は規則であり、例外はない」とし、「中国人や米国人、あるいは他の誰かを差別することはできない。これは中立条約や国際法に違反し、混乱を招くだろう」と語った。トランプ氏は昨年11月の大統領選を制して以降、パナマ政府に代わり米国がパナマ運河を管理する案を繰り返し提起。7日には「実際のところ、中国が運河を乗っ取った。中国は運河の両端にいる。中国がパナマ運河を運営している」と述べていた。