米国の学校では授業時間がスクリーンタイムと化している。今では、幼稚園児は「ユーチューブ」で算数のレッスンを見て、動画に合わせて声を出して数を数えている。中学生はノートパソコン「クロームブック」で作文の練習をしながら、こっそりオンラインゲームをしている。高校生はグループプロジェクトを仕上げるために「グーグル・ドキュメント」で文書を編集している。この急速な技術変革は、米国の学校で展開されている大規模な実験に等しい。新型コロナウイルス流行時のオンライン学習で加速したこの動きは、ほとんど議論が交わされることもなく、矛盾する研究結果と子どもたちへの重大な結果を伴いながら進行している。教育関係者らは、教室のデジタル化が本当に学習に役立っているのか、それとも子どもたちに危害を与えているのか疑問に思っている。教師の間では、オンラインツールは興味を高める授業作りや個別の指導に役立つとの声もあれば、スクリーン中心の学習は生徒の気を散らし、教師を疲弊させているとの指摘もある。
教室を占拠するスクリーン、生徒もうんざり
テクノロジーの急速な普及、学習に役立つか疑問視する声も
有料会員限定
あなたにおすすめ