大学生、そして社会人からも圧倒的な支持を受ける就活塾「我究館」をご存じだろうか。
第一志望内定率92.7%と圧倒的な成果を残し、ロングセラー『絶対内定』シリーズの著者としても有名だ。では、採用される人、されない人の差はどこにあるのだろうか。今回は、絶対内定シリーズの中でも人気の『絶対内定2026 エントリーシート・履歴書』より、エントリーシートの攻略法を紹介する。(本記事は、2023年10月28日の記事をアップデートし、2025年度版<2026年卒向け>として掲載しています)

絶対内定Photo: Adobe Stock

通過を目指してはいけない

 内定の有無を決めるのは、ESに書かれた「志望動機」である。実はESのどの項目よりも注目されている。能力以前に、意欲を見ている。

 人気企業ほど、この傾向がある。以下の企業が設定した設問からも、その真剣さが伝わってくる。

「具体的」に聞くことによって、意欲を見る設問例
・○○社で何を実現したいか、自分自身の経験をどう活かしたいかを踏まえたうえで、志望職種を選んだ理由を記述してください。自分自身のことだけでなく、周囲にどういった影響を与えていくのか、○○社を選んだ理由が分かるように記述してください。
・この会社で挑戦したいこと、実現したい夢を教えてください。その際、特に興味のある分野や職種があれば、具体的に記載していただいても構いません。

「複数の設問」で志望度を見る設問例
・自社採用サイトの何に共感したか、志望理由
・当グループを志望する理由、希望コースの志望理由

「未来の企業や事業の姿」を聞きながら、志望度を確認する設問例
・20××年、あなたは○○社の商品とサービスを統括している責任者です。そこで、新しい商品とサービスを始めることにしました。どういったことを始めますか?
・今後、インターネットまたはオンライン広告はどう変化すると思いますか?
・10年後、この会社で何をしているでしょうか?

採用したくなる志望動機を書こう

 自社を志望する学生の志望動機を、何百、何千と読む採用担当者だ。本気の志望動機と、間に合わせの志望動機の違いは、すぐに見分けがつく。

「志望動機を読めば、2秒で落とすか・通すかの判断ができる」という採用担当者さえいるのだ。

「入社したい」という思いだけでは不十分だ。入社後の仕事に対する意欲を示し、着実に成果をあげる人だと納得させられるような内容を考えて、選考に臨んでほしい。

(本稿は、『絶対内定2026 エントリーシート・履歴書』を抜粋、再構成したものです)

杉村太郎(すぎむら・たろう)
(株)ジャパンビジネスラボ創業者、我究館、プレゼンス創業者・元会長
1963年東京都生まれ。慶應義塾大学理工学部管理工学科卒。米国ハーバード大学ケネディ行政大学院修了(MPA)。87年、住友商事入社。損害保険会社に転職し、経営戦略と人材育成・採用を担当。90年、シャインズを結成し、『私の彼はサラリーマン』でCDデビュー。92年、(株)ジャパンビジネスラボ及び「我究館」を設立。就職活動に初めて“キャリアデザイン”の概念を導入し、独自の人材育成「我究(がきゅう)」を展開。94年『絶対内定95』を上梓。97年、我究館社会人校を開校。2001年、TOEIC(R)/TOEFL(R)/英会話/中国語コーチングスクール「プレゼンス」を設立。08年にハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所客員研究員に就任、日米の雇用・教育問題と政策について研究。11年8月急逝。著書は「絶対内定」シリーズ、『新TOEIC(R)テスト900点 新TOEFL(R)テスト100点への王道』(共にダイヤモンド社)、『ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか』(共著、英治出版)、『アツイコトバ』(一部電子書籍はダイヤモンド社より発行)等。
キャリアデザインスクール・我究館
心から納得のいくキャリアの描き方と実現をサポートする就職・転職コーチングスクール。1992年の創立以来、30年以上にわたり全業界に1万人以上の人材を輩出。日本を代表するコーチ陣が、就職、転職、ロースクールや医学部進学、MBA留学、資格取得等、次の成長の機会を模索し、その実現に悩む人々をバックアップしている。