筆者はここ数年、米オープンAIの「チャットGPT」から多くのことを学んできた。そしてこの人工知能(AI)チャットボットも筆者について多くのことを学んでいる。会話を重ねる中でAIは事実を拾い上げ、記憶に蓄えた。AIは筆者について、卵が好きであること、授乳中に眠りにつく赤ん坊がいること、腰痛のため運動を見直す必要があることを覚えていた。ここにはあえて書かないような、もっとも個人的なことも記憶していた。どのチャットボットを選んでも同じことだ。ユーザーが情報を共有すればするほどチャットボットの有用性は増す。患者は血液検査の結果を分析のためにアップロードし、エンジニアはバグを修正する狙いで未公開のコードを貼り付ける。AI研究者の間では、人間らしさを醸し出すこうしたツールに何を伝えるかについて、もっと慎重になるべきだとの声がある。社会保障番号や企業の独自データなど、共有するリスクが特に高い情報もある。
チャットGPTに教えてはいけない5つのこと
謎の発疹についての会話がAI訓練の材料になったり、データ流出の際に公になったりすることがないよう注意が必要
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