中国の警察当局は、中国へのサイバー攻撃に関与したとして米国家安全保障局(NSA)に所属する3人を指名手配した。米中関係の対立が深刻化する中、異例の措置となる。中国政府は、NSAが2月に黒竜江省ハルビン市で開かれた冬季アジア大会を標的にしたと主張。トランプ政権が中国に大幅な関税措置を講じる中、中国は、同国が米政府による攻撃の標的になっていると主張している。新華社通信は捜査当局者らの話として、攻撃者らは出どころを隠すためにダミー組織を使い、異なる国々のIPアドレスを購入したと伝えている。また攻撃に向け欧州やアジアのサーバーが匿名で借りられたという。習近平国家主席も参加したアジア大会の開幕式前には、大会関係者の個人情報を含むシステムが標的になったと当局は主張している。また捜査当局はカリフォルニア大学とバージニア工科大学も関与していた証拠も発見したと述べたが、詳細は明らかにしていない。