ドナルド・トランプ米大統領は当初の関税攻勢を後退させ続けており、市場は喜んでいる。連邦準備制度理事会(FRB)議長を解任するつもりはないし、自身の関税で最も高率の対中関税を引き下げる可能性が高いとのトランプ氏の発言を受けて、23日に市場は再び上昇した。これはトランプ氏にとって「ミッテラン的な転機」なのだろうか。一定の年齢の読者は、社会主義者のフランソワ・ミッテラン氏が、民間経済を政府が統制するという極左的政策をフランス大統領選の公約に掲げ、1981年に圧勝して政権の座に就いたことを思い出すだろう。このときの市場の反応は痛烈だった。ミッテラン氏は1年以内に社会主義をいったん封印し、1983年までにはそのほとんどを放棄した。彼は大統領を2期務めた。
【社説】トランプ氏の関税政策転換はあるか
トランプ氏は、社会主義を放棄して政権を救ったミッテラン元仏大統領の政策転換を見習うべきだ
有料会員限定
あなたにおすすめ