米大手銀行を含む銀行団は28日、実業家イーロン・マスク氏が率いる米ソーシャルメディアプラットフォーム「X」(旧ツイッター)の総額130億ドル(約1兆8600億円)の債権を全て売却した。泥沼からようやく脱出した。事情に詳しい関係者らによると、銀行団はマスク氏が2022年に同社を買収した際に貸し出した融資債権の残りを売却した。この12億ドル分の債権は額面1ドル当たり0.98ドルで売却された。待望の売却完了だった。22年4月にモルガン・スタンレーやバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)を含む7行は、マスク氏のツイッター買収を支援するため融資を行うことで合意した。当時の計画では、約130億ドルの債権を分割し、投資家に売却して数百万ドルの手数料を稼ぐはずだった。