米中関税合戦の「停戦」合意が決裂の危機にひんしている。中国がレアアース(希土類)の輸出許可を意図的に遅らせて合意に違反していると、米国は非難を強めている。事情に詳しい複数の関係者によると、5月に入り米中がスイス・ジュネーブで関税を巡り合意に達したのは、中国がレアアースに関して譲歩したことが決め手だった。関係者によると、米国の通商交渉担当者らは中国の何立峰副首相に対し、中国がレアアース輸出を再開するよう要求。その代わり、米国が90日間の「停戦」期間で合意することを提案した。米国のスコット・ベッセント財務長官とジェミソン・グリア通商代表部(USTR)代表とのマラソン協議の最終段階で、何氏はこの要求を受け入れたという。
米中関税の「停戦」、レアアース輸出巡り決裂の危機
有料会員限定
あなたにおすすめ