広がる都道府県庁間の格差…
ランキング下位の県はてこ入れが必要か

 人事の改革実感度ランキング首位は、群馬県だった。群馬県では脱年功序列が進みつつあるようだ。アンケートに答えた同県職員は「評価が高い人はボーナスが増え、また能力の優れている人は、職位が二つスキップして上がる事例があった」と内情を明らかにした。

 群馬県は、ダイヤモンド編集部が作成した都道府県別の働きがいランキングでも首位であり、人事施策の改善が職員のやりがいにつながっているようだ(詳細は本特集の#24『【都道府県庁の働きがい&政策力ランキング】岩手、群馬、福岡が高評価!パワハラ知事のあの県が最下位に…職員230人アンケート』参照)。

 人事の改革実感度ランキング2位の福岡県の職員は、実感している改善ポイントとして「職場風土の改善、パワハラ職員への厳しい措置」を挙げた。

 3位の岩手県は危機感を背景に改革を進めているようだ。同県職員は「上司は離職者が出ないように必死です。ただでさえ、職員が定数より少ないのですから」と答えた。

 実際、同県は職員募集案内で、男性の育児休業取得率が97.4%であることや、入庁3年間の離職率が6.4%であることをアピールする。それだけでなく、諸手当を含む行政職のモデル年収も開示している。同資料によれば、55歳の総括課長級で約830万円、そこから副部長級になると約970万円、部長級は約1100万円に達するという。

 初任給は22万7300円。前年から2万9500円アップしたことを強調している。

 一方、低評価の府県には、それなりの原因があるようだ。14位の大阪府の職員は、「万博やカジノを含む統合型リゾート(IR)、都構想、教育無償化など、他県では行っていないような独自の事業に、スリムな職員数体制のままで取り組んでいる。本来都道府県が行うべき既存業務にしわ寄せが来るし、長時間労働に陥っている」と答えた。同回答者によれば、休職者や転職者が増えているという。

 17位の茨城県の職員は、「不本意なジョブローテーションにより、職員の士気が下がり、専門家が育たない」と不満を漏らした(同県についての詳細は本特集の#23『兵庫県の“二の舞”になりそうな都道府県庁ランキング!職員230人が知事の暴走危険度を判定…宮城、茨城、東京など有力知事が危ない!?』参照)。

 同率17位の兵庫県の職員は、「県政が揺らいでおり、職員の改革まで手が回っていないのが現状。何も変わっていない」と訴えた。斎藤元彦知事のパワハラなどを告発する文書に端を発する県政の混乱が早く収まることを祈るばかりだ。

Key Visual:SHIKI DESIGN OFFICE, Kanako Onda, Graphic by Kaoru Kurata

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