米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らは、いずれは利下げの再開が必要になるとみているが、今週30日にそうする準備はまだできていない。高官らの間で意見が分かれているのは主に、「まずどのような証拠を確認する必要があるのか」と「それを待つことが誤りとなるのかどうか」という点だ。FRBは今年、ドナルド・トランプ米大統領の関税引き上げによってインフレ再燃への懸念が高まったのを受けて、利下げを一時中断した。その時点では、高官らは一致団結していた。しかし、関税に関連する物価上昇が大方の予想よりも緩やかだったことや雇用の伸び鈍化の兆しを受け、連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーらは現在、利下げを再開すべきかどうかを巡っておおむね三つのグループに分かれている。