ロシアが占領するウクライナ東部の港湾都市マリウポリに、ある集合住宅が建設された。不動産開発会社はパンフレットで、「荘厳な」建築様式と海まで徒歩わずか15分という立地の良さをうたっていたが、それ以前にあった建物は「軍事行動」で損傷したというただし書きも加えていた。ここにはかつて「クロックハウス」が建っていた。ロシアがマリウポリを制圧した後、開発業者によって取り壊された集合住宅だ。ロシアは同市への残虐な攻撃で数千人を殺害し、多数の住宅を破壊した。クロックハウスの住民たちは生き残れたことを幸運だと考えていたが、その跡地に建設された集合住宅には住むことができず、大半の住戸はロシアからの新規居住者に売却されている。
占領下ウクライナの住宅、ロシアが自国民に売却
侵攻で破壊された住宅の再開発でロシア政府系企業が利益を得ている
特集
あなたにおすすめ