スイスの食品大手ネスレのローラン・フレックス最高経営責任者(CEO)の失脚は、「スピーク・アップ」と呼ばれる同社の内部通報ホットラインに寄せられた匿名の情報がきっかけだった。通報者はフレックス氏が、直属の部下であるマーケティング担当幹部と親密な関係にあるとの情報を提供。両氏は当初、関係を否定したとネスレは述べている。ネスレはその後2回の調査を実施しているうえ、これとは別の内部通報も受けている。また会長宛てに送られた書簡もきっかけとなり、最終的には行動規範違反を理由に1日にフレックス氏を解任している。フレックス氏からは今のところコメントは得られていない。ネスレでは業績不振を理由に前任のCEOも突如解任されており、今回のフレックス氏の失脚はさらなる混乱をもたらしている。