ドナルド・トランプ米大統領は就任1年目に移民を100万人を強制送還する目標を掲げており、同政権は22日、逮捕が急増する中で、年初からこれまでに40万人を強制送還したと発表した。国土安全保障省のある高官は最近、この取り組みが「始まりに過ぎない」と表現した。しかし、連邦政府が今年公表した一連のデータは、移民・税関捜査局(ICE)が執行した強制送還についてのみが示されており、政府が主張する全体の数字を検証するのは困難だ。以下に分かっていることを記す。政府は40万人を強制送還したという数字を裏付けるデータを提供しておらず、執行措置の包括的な月次データの公表を停止している。情報公開法(FOIA)に基づく訴訟によりICEが公表したデータをウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が分析したところ、同機関は今年最初の7カ月間で約15万8000人を強制送還したことが明らかになった。これは国土安全保障省が提供した全体数より少ない。同省の数字には税関・国境警備局(CBP)による強制送還も含まれている可能性が高い。送還の執行措置に詳しい政権当局者によると、9月上旬までのICEの強制送還数は22万人に近い。
トランプ氏の移民強制送還、チャートで見る
米移民・税関捜査局は逮捕・収容・強制送還を強化している 数字を分析した
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