約2年前、人工知能(AI)分野の先駆者であるヨシュア・ベンジオ氏は、安全基準づくりを優先するためにAIモデルの開発はいったん停止すべきだと強く訴えた一人だった。だが誰も立ち止まらなかった。その代わりに企業は巨額の資金を投じ、より高度な推論を連続的に実行でき、ユーザーに代わって自律的に行動する能力を強めたモデルの開発に走った。そして現在、「AIのゴッドファーザー」」の一人と見なされるベンジオ氏は、以前と変わらぬ強い懸念を抱いている。