シリコンバレーの2大人工知能(AI)スタートアップの財務状況は、AIブームに対する両社の異なるアプローチを示している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が入手した資料によると、アンソロピックは競合のオープンAIよりもはるかに早く黒字化を達成する見通しだ。資料によれば、アンソロピックは2028年に初めて損益分岐点に達すると予想している。同社はコーディングなどの分野でAIチャットボット「クロード」の機能が評価され、法人ユーザーが増加している。一方、対話型AI「チャットGPT」を手掛けるオープンAIは、同年の営業損失が約740億ドル(売上高の約4分の3に相当)に膨らむと予想している。コンピューティングコストの急増が背景にある。また、30年に黒字化するまでに、アンソロピックの約14倍のキャッシュを消費すると見込んでいる。