2車線のトンネル内で、2台の白いジャガーがスピードを出したまま同時に車線変更を繰り返す。そんな映画のワンシーンを思わせる光景だった。映画と違うのは、その2台が極めて慎重な運転で知られる自動運転車ウェイモだったことだ。「あのトンネルで車線変更をするような人は見たことがなかった」。9月にその2台のウェイモ車の後ろを走っていたスタートアップの創業者、ソフィア・イェンさんはそう話した。「タクシーのドライバー、強引なニューヨークのタクシーのドライバーのようだった」サンフランシスコの道路での訓練期間も、最終的に乗客を運ぶようになってからも、米アルファベット傘下ウェイモの自動運転車は道路上で最も礼儀正しいドライバーだった。ウェイモと同じタイミングで一時停止の標識で停車すると、ウェイモは「お先にどうぞ」と言わんばかりに待っていた。左折する別の車を追い越そうとしていれば、ウェイモは必ず割り込ませてくれた。要するに、ウェイモは、急いでいるときには後ろにつきたくないタイプのドライバーだった。
米ウェイモの自動運転、まるでNYのタクシードライバー
今では違法なUターンをしたり、信号が青になった途端に急加速したりするように
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