◆忙しい会社員がマネすべき【朝5分のルーティン】
「人生詰んだ」と絶望する40歳、小遣い月1万5000円のしがないサラリーマン。重いローンと教育費、冷え切った家庭に居場所を失った彼が拾ったのは、89歳の現役トレーダー・シゲルさんの古びた手帳だった。投資歴70年“投資の神様”から授かる、お金と人生を劇的に変える究極の授業。“小説形式”でスラスラ読めてドンドンわかる話題の書『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』から、どん底からの逆転劇の投資ノウハウを凝縮して解説する。
写真:川瀬典子
異世界に感じたベテラン投資家の「朝の習慣」
ベテラン投資家・シゲルさんのお宅を訪ねた際、私はまるで異世界の話を聞いているような衝撃を受けました。部屋では、朝からテレビが大きな音で鳴り響いていたのです。
シゲルさんは、自身の朝のルーティンについてこう語りました。
「起きたらまずストレッチや。それからテレビをつけて、日経CNBCを流す。アメリカと日本のマーケット情報が、24時間ノンストップで流れとるやつな」
普段“テレビっ子”を自称している私ですら、そのような経済専門チャンネルの存在は知りませんでした。
「そんなチャンネルがあるんですね……」と驚く私に、彼はさらに続けます。
「そうや。ほんで、まずは昨日の自分の取引を反省する。それからアメリカのマーケットをチェックする。アメリカが荒れてりゃ、東京も荒れるからな。世界は全部、お金でつながっとるんや」
まるで教科書のように、しかし血の通った言葉で語られる“ベテラン投資家の朝”。このエピソードには、個人投資家が相場で生き残り、資産を築くための非常に実践的なノウハウが詰まっています。
勝ち続ける投資家は「昨日の自分」と向き合う
まず注目すべきは、シゲルさんが新しい情報を集める前に「昨日の自分の取引を反省する」という点です。
私たち個人投資家は、つい「次に上がる銘柄はどれか」といった新しい情報探しに目を向けてしまいがちです。しかし、投資スキルを根底から向上させるのは、「なぜあの時買ったのか」「なぜ予定通りに利益確定(または損切り)ができなかったのか」という、自身のトレードの振り返りです。
成功も失敗も記録し、客観的に分析する。この地道な「反省」の積み重ねこそが、感情に振り回されない確固たる自分だけの投資ルールを作り上げます。
「世界はお金でつながっている」という大局観
また、「アメリカが荒れてりゃ、東京も荒れる」という言葉は、株式投資における基本中の基本でありながら、日々の忙しさの中で見落としがちな視点です。
日本株にしか投資していなくても、米国市場の動向、為替の動き、金利の変動などは、日本企業の株価にダイレクトに影響を与えます。専業投資家のように24時間ニュースを追い続けることは難しくても、「世界はつながっている」という大前提を持つだけで、相場を見る目は大きく変わります。
個人投資家が取り入れるべき「朝の5分ルーティン」
シゲルさんのような徹底した生活をそのまま真似る必要はありません。大切なのは、限られた時間の中で自分なりの「定点観測」の仕組みを作ることです。忙しい個人投資家の方は、以下のようなルーティンから始めてみてはいかがでしょうか。
●朝の5分で全体感を掴む:通勤時間などを利用し、前日の米国株の主要指数(NYダウなど)と為替の動きだけでもチェックする。
●情報を絞る:無数のニュースに振り回されず、日経新聞や特定の経済メディアなど、信頼できる情報源を絞って定点観測する。
過去の自分から学び、世界全体の大きな流れ(マクロ環境)を意識する。この毎日の小さな積み重ねが、やがて大きな差となって資産形成の強力な武器になります。
※本稿は、『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。











