物価高が止まらず、家計を圧迫しています。食料品の値上げが続いているだけでなく、天候不順で野菜類の価格も安定せず、日々の献立に頭を悩ませている人も多いことと思います。なのに、パートナーが値段を気にせず高い食材を買ってきたら「なんでそんなに高いもの買ってきたの!」と声を荒らげたくなるでしょう。しかし、頭ごなしに否定してしまうと、夫婦仲が急激に悪化してしまうかもしれません。そこで、『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一さんに、家計を考えてくれない夫に対する効果的な「伝え方」を教えてもらいました。(構成/伊藤理子)

「ちゃんと値段を見て買い物してよ!」は逆効果? 夫が節約に目覚める伝え方の正解Photo: Adobe Stock

「ちゃんと値段を見て買い物してよ!」

天候不順などの影響で、野菜の価格が高騰することがあります。2025年初めには、キャベツが一時1玉1000円を超えるケースも話題になりました。2026年秋にもキャベツの価格は平年を大きく上回るなど、野菜の値動きに悩まされる状況が続いています。

キャベツのような汎用性の高い野菜が高騰すると、家計を預かる妻にとっては脅威です。キャベツ抜きで献立をどう組み立て、どのように栄養バランスを取ればいいのか悩んだ人も多いのではないでしょうか?

そんなときに、何と「夫が能天気に高価なキャベツを買って帰って来た!」という話を聞いたことがあります。
外出中の夫に「何でもいいから、夕食に食べたい料理の材料を買ってきて」と任せたら、お好み焼きの材料を一式買ってきたのだとか。キャベツが高騰しているこのタイミングで、なぜキャベツを大量に使うメニューを選んだのか…と絶句したそうです。

本当は、「どうしてお好み焼き!? 値段を見て買ってきてよ!」と言いたかったそうですが、任せたのは自分だし…と、ぐっと堪えたそう。でも、できればこれからは、野菜の相場を見ながら安いものを買ってきてほしい。そんなときに、上手な伝え方はあるのでしょうか?

「感謝」「相手の好きなこと」という2つの技術を使った伝え方

例えば、こんな伝え方があります。

◎「買ってきてくれてありがとう!久しぶりにお好み焼きいいね! ちなみに値段が安い野菜は旬のものだから、美味しいんだよ。今度からは、値段も見て買い物してくれない?」

これは、「感謝」「相手の好きなこと」という2つの技術を使った伝え方です。
人は「ありがとう」と感謝されると、その後に続く話をすんなり受け入れやすくなります。「ありがとう」という言葉は、相手との距離がぐっと近くなる魔法の言葉で、その後に何かお願いすると「やってもいいかな」と受け入れやすくなるのです。

そして「旬のものは美味しい」という情報は、「相手の好きなこと」です。旬のものを買えば、美味しいものが食べられると伝えることで、「ちゃんと値段を見て買おう」と思ってもらいやすくなります。

夫に伝えたいのは「高い野菜を買ってくるな!値段を見て買って!」ということ。でも、伝え方ひとつで「せっかく買ってきたのにそこまで言われるなんて…もう買い物なんてしたくない!」とへそを曲げてしまうか、「いいことを聞いた。次回はちゃんと値段を見よう」となるか、相手の行動が180度変わってしまいます。

物価高の中、日々スーパーのチラシとにらめっこしている妻側からすれば、いくら食べたかったとしても、敢えて高いキャベツを買ってくるなんて信じられない行為でしょう。「何でそんな高いもの買ってくるの!」と怒りたくなる気持ちはわかりますが、感情のままに伝えるのは良手とは言えません。
夫が値段を見て買い物をしてくれるようになれば、目標は達成です。ぜひ伝え方の技術を使ってハッピーな結末に導いてください。