――どんな挑戦をされたのですか?
盛田 まずは「日若百福」という商品の開発です。普段から店で加工した漬物や佃煮を道の駅に卸していたのですが、さらに商圏を広げるため、ブランドを立ち上げたのです。自社農園で育てた大根を使った大根漬けや椎茸の佃煮、生姜の甘酢漬けなど6種類の漬物や佃煮を小瓶に詰めて、贈答・土産品に適したデザインにしました。25年11月に展示会でお披露目し、現在は空港や駅、ホテル、カタログサイトなどの卸先を開拓中です。卸やコラボなどにご興味のある読者の方はぜひお声がけください。
――他にも何か取り組みを?
新ブランド「日若百福」は「はりはり漬」と呼ばれる大根漬けをはじめ6種類。店舗は羽犬塚駅前のランドマーク的存在
盛田 コンサルティング会社に協力してもらい、店舗のマネジメントやオペレーションの改善を図りました。大きく変えたのは注文の仕組みです。これまではスタッフが対面で承り、紙の伝票を回していましたが、タブレット端末でお客さまにセルフオーダーしていただき、自動で厨房に伝わる仕組みを導入したのです。
当初は「当店がリピートのお客さまを増やせたのは接客のきめこまやかさがあったから。セルフオーダーにしたら、その強みを失うのではないか」と不安でしたが、杞憂に終わりました。セルフオーダーにすることでスタッフに余裕ができ、これまでよりこまやかなサービスができることがわかったのです。タブレットが苦手な方は今まで通り対面で注文を承っているので、お客さまからの不満も出ていません。この結果を踏まえて、さらにDXを進めようと考えています。
――挑戦したかいがありましたね。
盛田 他にはクラウドファンディングにも挑戦しましたし、副業人材を探せる福岡県のマッチングプロジェクトを活用し、日若百福のデザイナーさんと出会いました。
これらを教えてくださったのが筑後信用金庫の営業の方です。普段から毎日のように顔を合わせていて、会うと安心するほど。助成金などの具体的なアドバイスをいつも頂いています。
――今後の抱負をお聞かせください。
盛田 目指しているのは「人と人をつなぐセカンドキッチン」。食に関して何か困ったときに「まずは日若屋に相談しよう」という存在になりたいし、人と人をつなぐ役割を果たしたいと考えています。地元のお客さまを大事にしながら、アンテナを世界に広げ、食のインフラを担う一端になれればと考えています。
(取材・文/杉山直隆、「しんきん経営情報」2026年6月号掲載、協力/筑後信用金庫)
事業内容:飲食業
従業員数:14人(パート・アルバイト含め50人)
所在地:福岡県筑後市山ノ井175・176(合併)
電話:0942‐53‐3005
URL:hiwakaya.com







