
スズキ初の量産BEV(バッテリーだけで走る電気自動車)「e VITARA」。実際に乗ってみたフェルさんの感想は「これは本当にスズキのクルマなのか?」だった。なぜトヨタと共同開発したのか。なぜ日本ではなく、インドで造ることにしたのか……開発者の話を聞き進めるうちに、このクルマがどこまでも“スズキらしい”理由が見えてきた。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)
腱板半断裂!これ以上手術したくなくて選んだのは「自分の血で治す」方法
ニセコのバックカントリーで転倒し、マヌケなことに肩の腱板を半断裂したのは以前お伝えした通り。GW連休前には三軒茶屋のいとう整形外科でPFC-FDという治療を受けるための採血も済ませておりました。
その"血液由来の治療材料"が、連休明けに完成したので治療のリポートを。
今回"も"世話になった、いとう整形外科の蔵本理枝子院長。彼女は同じトライアスロンチームに所属する15年来の仲間であります。思えば左肩の肩鎖関節脱臼、同じく左肩の鎖骨骨折、そして頚椎棘突起骨折と、今までも散々お世話になっています。その先生に、今度は肩へ針を刺していただくという訳です。しかし怪我が多いな……。
いとう整形外科の蔵本理枝子院長。トライアスロン仲間です Photo by Ferdinand Yamaguchi
PFC-FD療法とは何か?
さて、このPFC-FD療法。ざっくり言えば、自分の血液から血小板由来の成長因子を取り出し、濃縮し、フリーズドライ化したものを、再び患部へ注射する治療です。
PFC-FDは“Platelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dry”の略で、セルソース社の商標です。ちなみにこのセルソースのオーナーも創業者も同じトライアスロンチームの仲間です。怪我をしても安心という感じ(?)です。
こちらがそのありがたい完成品。血小板由来成長因子濃縮液をフリーズドライしたもので、もともとは私の血です Photo by F.Y.
通常のPRP療法は、採血した血液から血小板を多く含む成分を取り出して使いますが、このPFC-FDはそこからさらに成長因子を抽出・濃縮し、無細胞化と凍結乾燥の処理を行います。フリーズドライにすることで、常温での輸送や保存がしやすくなる。そして一度の採血で複数回分の治療材料を作ることが可能になる、という仕組みだそうです。まあ効けば何でも良いです。
生理食塩水で溶いて、患部へブスッと注入します。針が太くてビビります Photo by F.Y.
腱板の半断裂ですから、狙う場所が大事です。蔵本先生はエコー画面を見ながら淡々と治療を進めます。痛みは想像していたほどではありませんでした。が、肩の奥にズンとした鈍痛が走る。
エコーの画面を見ながら患部へ注射します。思ったほど痛くないので良かったです Photo by F.Y.
PFC-FDは魔法ではありません。打ったその場で肩がグルグル回るようになるわけではない。あくまで自分の血液由来の成分を使い、患部の修復や炎症の軽減を期待する治療です。痛みが抜けるまでには数週間、数カ月かかることもあるそうです。ここからのリハビリも重要になる。右肩再生計画、ひとまず第2段階へ入りました。
効果のほどは、また追ってご報告いたしましょう。
スズキ「e VITARA」(広報写真)
それでは本編へと参りましょう。スズキ初の量産型電気自動車、e VITARA(イービターラ)開発者インタビューです。







