メタのニューヨーク店に置かれたスマートグラス「オークリー・メタHSTN」 Emma Rose Milligan for WSJ
スマートグラスがめじろ押しだ。
低価格帯では、米 メタ・プラットフォームズ が新たに展開する「メタ・グラス」が299ドル(約4万8000円)からあり、レンズに度を入れることもできる。もう100ドル出せば、(コスメブランドを創業した実業家)カイリー・ジェンナー氏のファン向けモデルもある。
こうしたモデルの魅力は、ハンズフリーのカメラと内蔵スピーカー、マイクだ。スクリーンはないが、音声アシスト機能が付いている。米 アルファベット 傘下グーグルと韓国の サムスン電子 は共同で、同様の製品を眼鏡メーカーのジェントル・モンスターと ワービー・パーカー から今秋発売する予定だ。
上位モデルに興味があるなら、レンズ内ディスプレー機能付きもある。価格は上がり、メタは799ドル、画像共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップの「スペックス」は2195ドルする。かなりごつく、プラダの広告で見たことはあっても実物にはまずお目にかからないような見た目だ。
シリコンバレーがスマートグラスを展開し始めたのは10年以上前だ。「グーグルグラス」を覚えているだろうか。フェイスブックやインスタグラムを運営するメタは、この市場の80%余りを占めるが、それでも2025年に販売したのはわずか700万本だ。一方、世界で販売されるスマートウオッチは年間1億本余りで、スマートフォン(スマホ)は10億台を超える。米アップルも自前のスマートグラスの開発に取り組んでいると報じられているものの、いつ登場するかは不明だ。
顔にコンピューターを装着するという発想は、当初から懐疑的な見方を向けられ、敵意さえ招いた。それも分からなくはない。
多くの人がスクリーンの前にいる時間を減らそうとしている時に、それを目の前に装着するのはばかげているように思える。また、会う人全員がネットにつながったカメラをこちらに向けることを、なぜ受け入れなければいけないのか。プライバシーの侵害ではないのか。われわれにプライバシーというものが残されていればの話だが。







