米国の歴史的なリーダーシップを象徴するイラストIllustration: Ibrahim Rayintakath for WSJ

 建国から2世紀半を経て、米国の実験は幾度となく繰り返されてきた問いに直面している。どのようなリーダーシップが長期にわたって民主共和国を維持し得るのか、という問いだ。大統領職が常にその問いの中心にあった。それは等しく称賛され、批判され、神格化され、非難されてきた。しかし、長きにわたって存続しているという事実は、劇的な瞬間や雄弁な演説、あるいは重大な政策的勝利よりもさらに深い何かが、その永続性を裏付けていることを示唆している。

 建国250年の記念日が近づく中、私は歴史家やジャーナリスト、軍の指導者、公職者に対し、歴代の大統領とファーストレディーが残した功績の中から、今に通じる教訓を一つ挙げてほしいと依頼した。寄せられたエッセーは、私が上級顧問を務める超党派連盟「モア・パーフェクト」が立ち上げたプロジェクト「イン・パースート」に収められている。

 党派や思想の違いを超え、バラク・オバマ、ジョージ・W・ブッシュ、ビル・クリントン各歴代大統領をはじめ、ジョン・ロバーツ最高裁長官、スミソニアン協会のロニー・バンチ事務局長、コンドリーザ・ライス元国務長官、映画監督のケン・バーンズ氏、カール・ローブ元大統領上級顧問、スタンリー・マクリスタル元陸軍大将、ジャーナリストのブレット・バイヤー、スーザン・ページ両氏が寄稿者に名を連ねる。ファーストレディーを務めたミシェル・オバマ、ローラ・ブッシュ、ヒラリー・クリントン各氏もエッセーを寄せている。

 これらの執筆者が見いだしたものは印象的だった。米国史上最も大きな影響を及ぼしたリーダーシップは、声高に主張されたり、イデオロギー的であったりすることはまれだった。むしろそれは、人格や自制心、優れた判断力、そして妥協と道徳的な降伏を見極める力だった。

 エッセー全体を貫く糸として四つの明確な教訓が浮かび上がる。

1.人格の重要性

 米国の歴史において、人格は個人の特徴と見なされることが多く、成果を上げる上で称賛されるべきものであっても、あくまでも副次的な要因として捉えられがちだ。しかし、歴代の大統領やファーストレディーをよく調べてみると、対照的な見方が浮上する。それは、決断のリスクが大きく、それがどのような結果をもたらすかが分からない時、人格が意思決定を最も明確に左右するということだ。危機に直面した際、人格は被害を食い止める要因となり得るが、人格の欠如は逆の結果を生むことが多い。