Halliday AIグラスをかけた様子Halliday AIグラスはディスプレイ機能を搭載しながらも、一般的なメガネと同等の外観を実現。テンプル部のタッチサーフェスと専用リングのどちらでも操作可能で、フル充電で最大12時間使用できる(写真はすべて筆者撮影)

今年1月のCESで話題になったAIスマートグラス「Halliday」(ハリデイ)をご存じだろうか。メガネをかけると、視界にスマートフォンの通知やメール、時計などが表示される。スピーチの時のプロンプターとしても使える。AI機能を使って、目の前で外国語で話している会話の内容を翻訳してテキスト表示したり、質問の答えを調べて表示したりといったこともできるのだ。メガネを指で触らなくても、自分の声や指輪から操作できるのもスマート。そんな“未来のメガネ”が届いたので、早速使って試してみた。(テクノロジーライター 大谷和利)

スマートフォンの次は、「スマートグラス」が来る

 少し前から、スマートフォンの次に来るものとして期待されてきたスマートグラス(メガネ)が、この数カ月でにわかに現実味を帯びてきた。

 いわゆるスマートグラスには、コンピュータやスマートフォンの拡張ディスプレイになるタイプの製品と、チャット系AIとのやり取りで質問に対する回答を得たり、メールやメッセージ、ナビゲーションなどの日常的な情報処理が行えたりするタイプの製品があるが、将来的にスマートフォンを置き換える可能性があるのは、後者のAIスマートグラス(あるいは、ディスプレイ機能もあるハイブリッド製品)であろう。

 そんなAIスマートグラスの一つが「Halliday AIグラス」(以下、Halliday)だ。先日、筆者がクラウドファンディングで支援していた実機が届いたので、実際に使いながらその機能を紹介し、実用性を検証していこう。

Halliday AIグラスHalliday AIグラス(広報写真)

 現在入手できる他のAIスマートグラスとしては、Metaがサングラスで有名なRay-Banとの協業で「Ray-Ban Meta」を販売しているほか、複数のスタートアップ企業が市場への参入を表明し、主にクラウドファンディングを通じて製品化を進めている。ただし、日本国内ではRay-Ban Metaの正式な販売は行われていない。中には単体で機能する製品もあるが、基本的にはスマートフォンの周辺機器という位置付けだ。