EMIL LENDOF/WSJ
今春、年次事業見直しに集まった米動画配信大手ネットフリックスの経営陣には、喜ぶべき多くの理由があった。利益は増加傾向にあり、会員の解約率は業界最低水準を維持。「ブリジャートン家」や「ストレンジャー・シングス 未知の世界」などのヒットシリーズも抱えていた。
しかし、ある指標が暗雲を告げていた。会議の出席者によると、会員の「エンゲージメント」が低下の兆しを見せていた。事情に詳しい関係者らによると、当時は経営目標を巡る議論の一コマに過ぎなかったが、その後は会議で頻繁に取り上げられるテーマになった。
エンゲージメントとは、コンテンツの視聴時間や、映画やシリーズを最後まで視聴する頻度を測る指標であり、現代のハリウッドにおける「聖杯(究極の目標)」となっている。会員の満足度が高く、解約リスクが低いことの証左となるためだ。
ネットフリックスは定額制ストリーミングサービスで業界トップの座を維持しているものの、株価は過去12カ月間で40%超下落している。4月に発表した4-6月期(第2四半期)の業績見通しは、前年同期比での営業利益率の低下を示すなど、失望を買う内容だった。調査会社ニールセンによると、テレビの総視聴時間に占めるネットフリックスのシェアは4月に7.8%に低下し、2025年5月以来の低水準となった。
エンゲージメントの改善に向けて、同社の幹部らは最近、特定の番組や特定ジャンルの作品・映画を継続的に配信するライブチャンネルの追加について議論したと、事情に詳しい関係者らは述べた。同社はまた、NBCユニバーサル(NBCU)の動画配信サービス「ピーコック」など、他の定額制ストリーミングサービスを自社のサービスと組み合わせた、バンドル販売も検討している。一部の関係者によると、アマゾン・ドット・コムやアップルが長年行ってきたように、メインアプリを通じて、それらのサブスクリプションを販売する方針だ。







