何十億ドルにも相当する契約が、人工知能(AI)ブームを商業的に支える接着剤の役割を果たしてきた。しかし、ブームが衰えても契約が維持されると、投資家は当てにしてはいけない。AIの演算処理能力を供給する契約はこうした熱狂のなくてはならない存在になっており、業界全体がそれを軸に再編され始めているほどだ。AI関連のサプライヤーによれば、このような契約により、将来の収益をかつてないほど見通すことが可能となり、今後のばく大な売上高と利益を約束して投資家に強くアピールできる。コンピューターメモリー業界は、その最も極端な例かもしれない。メモリー供給業者と顧客はこの数カ月間、より長期の契約を求めてきた。その背景にあるのが、大量のメモリーを必要とする自律型AIエージェントの爆発的な成長だ。歴史的に熾烈(しれつ)な価格競争が繰り広げられてきた景気循環型ビジネスは、はるかに安定したものへと変わりつつある。