サウジアラビアはなぜ自国領内でウランを濃縮する必要があるのか。その答えは複雑ではない。サウジが万一に備えて核兵器計画の基礎を築きたいと考えているのでない限り、ウラン濃縮は必要ないからだ。答えるのがもっと難しい問いは、なぜトランプ米政権がそれを容認するのかということだ。トランプ政権は22日、サウジとの間で民生用原子力協定に署名したと発表した。核不拡散の保障措置を犠牲にして、米企業のために新たな契約を獲得したわけだ。この協定は今後、議会で審議されるが、大統領の拒否権を覆すのに必要な3分の2の多数票を確保するのは難しいだろう。それでも議会は詳細を精査すべきだ。この協定は、相手国でのウラン濃縮やプルトニウム再処理を禁じる核不拡散の「ゴールドスタンダード(最高基準)」から逸脱している。サウジによるウラン濃縮の価値や商業的な可能性について米国とサウジが2年間かけて調査し、調査後に判断が下されるという。
【社説】米サウジの原子力協定は誤り
トランプ氏は対イラン戦争という難しい決断を下したが、より簡単な決断では失敗した
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