シャーウィン・ウィリアムズPhoto:Justin Sullivan/gettyimages

 ホルムズ海峡の閉鎖が続く中、その影響はガソリン価格にとどまらず、はるかに広範囲におよび米国民の家計を直撃し始めている。各社はフライドポテトやビール、塗料、包装材に至るまで幅広い製品の価格を引き上げ、原材料費や輸送費の上昇を相殺しようとしている。

 クラフトビール大手ボストン・ビール、塗料大手シャーウィン・ウィリアムズ、製紙大手インターナショナル・ペーパー、消費財大手ユニリーバは最近、投資家に対し、原材料費の上昇を受けて値上げを実施した、あるいはその予定があると伝えた。

 値上げは投資家から歓迎されており、値上げ発表後に複数の企業の株価が上昇した。データセンター投資への懸念がハイテク株を押し下げる中、製造業、素材、生活必需品に関連する企業の株高は幅広い株式市場を下支えするのに貢献している。ハイテク株は今年に入り主要指数を過去最高値に押し上げる原動力となっていた。

 しかし、日用品の値上がりは新たなインフレの波を引き起こす恐れがあり、金利の道筋が不透明になり、秋の中間選挙で大きな争点となる可能性がある。

「こうした特定企業の投資家は値上げ発表のたびに喜ぶが、もちろん値上げ発表は全て経済にとって非常に悪影響であり、金利にとっても問題だ」と、サコネット・リサーチのアダム・ジョセフソン氏は述べた。

 米国がイランへの攻撃を開始した2月下旬時点で、生活費は既に政治的に大きな問題となっていた。イランは攻撃に対し、ホルムズ海峡の航行を制限することで報復した。イラン戦争前は、世界の石油供給量の約20%が同海峡を通過し、アルミニウム、肥料、その他の原材料の多くも同様だった。