「頭のよさ」を決めるのは、知識の量ではない。本当に差がつくのは「自分の頭で考える力があるかどうか」だ。多くの人は「わからない」と感じた瞬間に、考えるのをやめてしまう。一方で、頭のいい人は、それでも「きっと答えはあるはずだ」と考え抜く。その姿勢を試す、たった一つの問いを紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
※本稿は、野村裕之著『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』の一部を引用・編集して作成した記事です

「頭のいい子供」は解けて、「頭の悪い子供」は解けない問い・ベスト1Photo: Adobe Stock

「本当の考える力」があるかどうかを見抜く問いとは?

「本当の考える力があるかどうか」

それを見抜くのに最適な問いが論理的思考問題です。

知識や難しい計算は必要とせず、問題文を読んでじっくり考えれば、誰でも答えを出せる。
まさに「じっくり考える力」だけが問われる問題です。

そのため、小学校や中学校の受験問題としても出題されています。

やわらかい頭で考えられるか?

たとえば、こんな問題です。

熊の色は?

ある学者がテントを立てていると、熊があらわれた。
学者はパニックになり、南へ10km、東へ10km、北へ10km走ったところ、テントに戻ってきてしまった。

さて、熊の色は?

「頭のいい子供」は解けて、「頭の悪い子供」は解けない問い・ベスト1
――『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』より(イラスト:ハザマチヒロ)

いっけん問題文が意味不明なので、誤植なのではと疑った方もいるかもしれません。

でも大丈夫、これが正しい問題文です。

しかしこれが正しいとすると、別の意味で大丈夫ではありませんね。

いったい、どう考えればいいのでしょう?

一緒に考えていきましょう。

なぜ元の場所へ戻れるのか

もう一度、移動のしかたを確認してみましょう。

南へ10km進み、東へ10km進み、さらに北へ10km進んだ。

平面の地図を思い浮かべると、最後はスタート地点より東へ10kmずれた場所にいるはずです。

ところが、問題では出発地点に戻っています。

では、このようなことが起こる場所は本当に存在するのでしょうか。

答えは「存在する」です。

ここで重要なのは、地球は平面ではなく球体であるということです。

私たちは普段、地図を平らなものとして見ていますが、実際には地球の表面は曲面になっています。

そのため、場所によっては、

「南へ進み、東へ移動し、北へ戻る」

という動きで、出発地点へ戻ることができます。

その代表的な場所が、北極点です。

熊の色は?

学者が北極点にいたことがわかれば、答えはすぐに導けます。

北極に生息している熊は、シロクマです。

したがって、この問題の答えは、熊の色は白となります。

正解

熊の色は「白」。

固定観念を捨てると、新しい見え方が生まれる

この問題では、「南」「北」という言葉を、平面上の「下」「上」と考えてしまうと答えにたどり着けません。

実際に地球上の位置を表す言葉として捉え直せるかどうかがポイントでした。

一見すると不可能に思える問題でも、与えられた条件をそのまま信じて考えてみると、新しい見方が生まれます。

奇抜な発想が必要なように見えますが、答えは必ず問題文の中にあります。

固定観念にとらわれず、条件を一つずつ見直していくことが、解決への近道なのです。