株式投資をする際、つい企業の「売上高」や「利益」ばかりに注目していませんか? しかし、どんなに黒字でも倒産するリスクは潜んでいます。企業の本当の安全性や、将来お宝銘柄に化けるかもしれない「隠れ資産」を見抜くためには、これまでの通信簿である「貸借対照表」の確認が欠かせません。プロの投資家が膨大な項目の中から必ずチェックしている、たった4つのポイントとは。企業の「本当の実力」を見極める方法を解説します。
※本稿は50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。

【株で50億円稼いだ父の教え】個人投資家が貸借対照表でチェックすべき点・ベスト4Photo: Adobe Stock

企業の「本当の実力」を見抜く!

株式投資をする際、企業の「売上高」や「利益」ばかりに目がいっていませんか?

確かに業績を示す損益計算書(PL)は重要ですが、企業が本当に倒産しないか、健全な経営をしているかを見極めるためには「貸借対照表(BS)」の確認が欠かせません。

貸借対照表は「これまでの通信簿」

「貸借対照表」を見る。貸借対照表というのは、企業の財務状況を示す表で、決算日時点の「資産」「負債」「純資産」の構成を一覧にしたものだ。要は過去の“業績の蓄積”ともいえる。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より

損益計算書が「1年間の成績」だとすれば、貸借対照表は創業から現在に至るまでの「過去の業績の蓄積」です。長年しっかり利益を出して蓄えを増やしてきた企業なのか、それとも借金に依存して自転車操業をしている企業なのか。その実態が、この表にすべて表れています。

「資産」「負債」「純資産」のバランスをつかむ

では、具体的にどのように読み解けばよいのでしょうか? まずは全体の大まかな構造を理解することが第一歩です。

貸借対照表では、「資産の部」の欄に保有する資産の状況が、「負債の部」の欄に資金の出所、「純資産の部」の欄に会社の財源の状況が明記されている。「流動資産」「固定資産」「純資産」というのは、簡単にいうと次のようになる。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より

左側の「資産」は会社が今持っている財産です。右側の「負債」は将来返す必要がある借金などのことで、「純資産」は返す必要のない自己資金です。

この左右のバランスを見ることで、会社の財務的な安定性がわかります。

絶対に確認したい「4つの勘定科目」とは?

全体の構造がわかったら、次はいよいよ詳細のチェックです。プロの投資家は、膨大な項目の中で特にどこを見ているのでしょうか。

貸借対照表で絶対にチェックしておきたいのは、「現金及び預金」「土地」「投資有価証券」「(短期・長期)借入金」という項目だ。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より

注目すべきはこの4点です。どんなに黒字でも「現金」が手元から尽きれば会社は倒産します。そのため「現金及び預金」と「借入金(借金)」の金額を見比べることは、企業の安全性を測る上で必須の作業です。

また、「土地」や「投資有価証券」には、帳簿上の価格と現在の価値に大きな差(含み益)が生じていることがあります。こうした“隠れ資産”を持つ企業を見つけることができれば、将来的に株価が大きく見直されるお宝銘柄に出会える確率が高まります。

次に決算資料を読む際は、ぜひ利益だけでなく貸借対照表にも目を向けて、企業の「本当の実力」を見抜く力を養いましょう。