S&P500が史上最高値を更新したいま、お金持ちになれる人の【共通点】と【落とし穴】とは? そのヒントをくれるのが全米ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段 ―― 資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』だ。50年以上、数万世帯のファイナンス情報から導き出された本書をもとに、投資で負け続ける人の特徴について、ライターの前田浩弥氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
Photo: Adobe Stock
資産形成に使える意外なもの
孫子の兵法に、「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む」というものがある。
「勝つ軍隊は、先に『勝てる状況』をつくってから戦う。一方、負ける軍隊は、先に戦い始めてから、どうにか勝とうとする」という意味だ。
やみくもに、いきなり大きな戦いに打って出ても、勝ち目は薄い。
まずは情報を集め、相手と自分の力量を比較し、兵站を整え、地形を選び、味方の士気を高めて、戦う前の段階で自分に有利な状況をつくっておく。
すると必然的に、勝ちを手にする可能性は高まる。
「どうすれば最小限の犠牲で勝つことができるか」を考えた戦略論である孫子の兵法を代表するこの教えは、資産形成にも応用できる。
資産レベルに合わせた「6つの戦略」
『THE WEALTH LADDER 富の階段』では、資産レベルを次の6つに分け、それぞれのレベルでとるべき戦略を提唱している。
レベル1(資産1万ドル未満) 生存戦略
レベル2(資産1万ドル~10万ドル) 教育&スキル戦略
レベル3(資産10万ドル~100万ドル) 投資戦略
レベル4(資産100万ドル~1000万ドル) 起業戦略
レベル5(資産1000万ドル~1億ドル) 事業拡大戦略
レベル6(資産1億ドル以上~) 資産防衛戦略
投資は、人生を一発逆転するための短期決戦ではない。
数十年後に確実に不労所得を得るための長期戦だ。
長期戦で勝つには、戦略がいる。
資産レベル1で資産が心もとないうちは、まず「無駄な支出や借金を減らす」戦略をとりながら、地道にお金を増やす。
資産レベルが2に上がったら、「収入を増やす」戦略をとりつつ、無理のない範囲で投資を始める。
そして資産レベル3まできたら、「投資」を戦略の中心に据える。
このように、「富の階段」を登るがごとく段階的に戦い方を変え、実践していくことで、資産は自動的に増えていくと、『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者は語っている。
「投資で負け続ける人」の特徴とは?
『THE WEALTH LADDER 富の階段』には、次のような一節がある。
富を築く人とそうでない人の違いが、必ずしもどれだけ努力するかではなく、どんな戦略に従い、どこに時間とエネルギーを投入しているかであることもわかるだろう。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』より
メディアで注目を浴びている投資家と同じ戦い方をする必要はない。
いま自分がどの階段にいるのかを見極め、その段階で最も効果の高い行動に集中する。
それこそが、長い資産形成において「勝てる状況」をつくるということなのだ。
焦って階段を飛ばすのではなく、一段ずつ確実に上がっていく。
収入を増やし、支出を整え、余剰資金を投資に回し、時間を味方につける。
そうして振り返ったとき、いつの間にか資産は大きく積み上がっている。
資産形成で本当に目指すべきなのは、一度の大勝ちではない。
負けにくい戦いを、勝てる場所で、長く続けることなのだ。
だが、「投資で負け続ける人」はこれと真逆の戦略をとってしまう。
投資で後悔したくない人はこの本の戦略に耳を傾けたほうがいいかもしれない。








