老後に人生を振り返るとき、人は何に一番後悔するのか?
本記事では、山口周氏が「決して寝る前に読み始めないこと。一度ページをめくってしまうと止めるのは不可能です。」と絶賛している話題書『極限の漂流118日間』をもとに、「死にかけた夫を生き返らせた妻の言葉」についてライター小川晶子氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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救助を呼びに行くか? その場で待つか?
ちょっと想像してみてほしい。
小型飛行機に乗って数人で旅行中、その飛行機が雪山に墜落をしたとする。
何日もかけて山を下り、救助を呼びに行く役がいいか、それとも山に残り救助を待つほうがいいか。
救助を呼びに行くほうが危険は多そうだ。体力がどんどん奪われていくだろう。
しかし、実際にカリフォルニアのシエラネバダ山脈に小型飛行機が墜落した事故では、山で救助を待っていた乗客が亡くなり、救助を呼びに行ったパイロットが生き延びたという。
パイロットは9日間歩き続けて道路に達し、救助を求めた。
過酷な道のりを進みながら、雪を食べて飢えをしのいだというからすごい。
救助隊とともに事故現場に戻ると、乗客はすでに亡くなっていた。
人を超ネガティブにする極限状況とは?
この話は、『極限の漂流118日間』(ソフィー・エルムハースト著/村井章子訳)の中で紹介されている。
過酷な状況でパイロットが生き延びたのは「やらなければならないことがあった」からだという。
『極限の漂流118日間』は、イギリス人夫婦が太平洋で遭難し、極限状態でサバイバルするノンフィクションだ。
救命ラフトとボートで海を漂うモーリスとマラリンは、偶然船が通りかかって救助されるのを待つほかなかった。操縦する船はなく、通信手段もないのだ。
何もやることがない、「待つだけ」というのがいかに人間を弱らせるか痛感する。
人を生かしておくのは、耐久力に秀でているよりもむしろ、あきらめないことである。モーリスは船長としてやることがなくなると、みじめになり気力を失った。きっと助かると彼を説得できるような証拠は実際何もなかったし、モーリス自身も自分の目で確かめられないことは何も信じようとしなかった。
――『極限の漂流118日間』より
このままでは絶望して死んでしまいそうな状態である。
絶望した「夫」と「妻」の行動
気力を失った夫を、妻のマラリンは一生懸命励まそうとした。
何か本気で熱中できる目的を与えることが必要だ。
「自分にはまだやるべきことがある」「目的がある」
そう思わせなくてはならない。
いろいろ考えた結果、マラリンはモーリスの心を動かす目的を与えることに成功した。
それは、私なら「ありえない」と言いたくなるような、驚きの「目的」だった。
さてどんな目的だろうか?
ぜひ本書を読んで確かめてほしい。








