会社を辞め、家を売り、無線機も持たずに自作した船で航海に出た夫婦。だが、ガラパゴス沖で突如クジラに襲撃され海に投げ出された。118日間、生死をさまよう最上級のスリルと人生模様を堪能できる全米ベストセラー『極限の漂流118日間』をもとに、「人間関係が苦手でもうまくいく人の特徴」についてライター照宮遼子氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
Photo: Adobe Stock
頑張っているのにうまくいかない人の特徴
頑張っているのに、どうしてもうまくいかないことがある。
仕事で失敗する。人間関係で空回り。何をしても、自分だけがぎこちなく見え、自信だけが少しずつ削られていく。そんなことが続くと、いつの間にか自分の力まで疑うようになる。
もっと頑張らなければいけない。苦手なところを直し、自分を変えなければいけない。そう考えるほど、うまくいかない原因を自分の中だけに探すようになる。
自分は何をしてもダメだ――そう決めつけるには、まだ早い。
そもそも、今いる場所は本当に自分の力を出せる場所なのだろうか。
自分に自信がなかった人が変わる瞬間
「漂流者だけが知る、あらゆる人間性がはぎとられた先にある生き物としての生。それに圧倒される」と角幡唯介氏が評した『極限の漂流118日間』(ソフィー・エルムハースト著/村井章子訳)には、それまで自分に自信を持てなかった夫モーリスが、海の上でヨット仲間と穏やかに交流している姿も描かれている。
船を操る腕もたしかだったから、自分に自信を感じることもできた。
――『極限の漂流118日間』より
ここで変わったのは、モーリスの性格ではなく、周囲との関係だった。
船乗り同士だと、話題を探さなくても会話が続き、自分の知識や経験もそのまま役に立つ。
自分に合った場所とは、ただ居心地がいい場所ではない。
無理に別人にならなくても、自分らしく動ける場所でもある。
今いる場所でうまくいかないからといって、自分そのものを変えなければならないとは限らない。
自分を責める前に大切なこと
人は、うまくいかないことが続くと、すぐに答えを出したくなる。
自分には向いていない。能力が足りない。これ以上やっても変わらない。そう決めたほうが、苦しさに区切りをつけられる気がするからだ。
しかし、自信をなくしているときに出した結論が、本当に自分のすべてを表しているとは限らない。
そんなときこそ、すぐに自分を責めず、少しだけ考える時間を持ってもいい。
本書には、人生がうまくいかないとき、つい自分のせいにしてしまう人に響く教えが詰まっていた。








