完璧を求めて妥協ができない。中途半端なものを出して「できない奴だ」と思われたくない。「先のばし」や「完璧主義」を脱するための方法を、『おい、とりあえず終わらせろ』を書いたエンジニアのnwiizo(ぬうぃぞう)氏が伝えます。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

おい、とりあえず終わらせろPhoto: Adobe Stock

「本来の自分」という幻想

 自分の中に溜め込んでいても仕方がない。

 世にでなければそれは0点のままだ。

 だから、「60点でも出す」ということを習慣にしてきました。

 しかしそれは成果物だけの話ではありません。

 60点で出すだけでなく、60点の状態でもやるのだ、ということです。

 体調が万全のときにしか行かないジム。気分が乗ったときにしか書けない文章。コンディションが整ったときにしか取り組めない仕事。

 そんな条件をつけていたら、何もできない。

 私もずっと、「本来の自分」という幻想を持っていました。体調が良くて、気分も乗っていて、時間も十分ある。

 そんな状態が本来で、今の自分は本来ではないと思っていた。

足りないまま始めていい

 なぜこの幻想を手放せないのか。「本来の自分」を信じていれば、今の成果を「本来の実力ではない」と言い訳できるからです。

 でも、その「本来の状態」は年に何日あるのか

 試しに1か月間、毎日の体調と気分を5段階で記録してみたことがあります。

「5」をつけられた日は、ひと月のうち数日でした。残り25日は、何かしらの不調を抱えていた。

 だから寝不足の日も気分が乗らない日も、私はジムに行く。絶好調でバーベルを握れた日なんてほとんどない。60点の体調でも行く。

 仕事も同じです。それが「本来の」自分なんですよ。100点の状態なんて年に数日しか来ない。その数日を待っていたら、何も終わらない。

 だから、足りないまま始めていい。「やる気がないから動けない」は順序が逆です。

 動かないからやる気が出ない。エディタを開く。ファイル名をつける。1行だけ書く。

 その1行が、次の1行を呼びます。

 やる気は原因ではなく、行動の後についてくる結果だ。