治療中より経過観察中のほうが
不安が大きい人もいる

 がんの「再発」とは、治療によって見えなくなったがんが再び現れること。

図表:再発 なくなったと思ったがんが、、あた出てきた状態同書より転載 拡大画像表示

「転移」とは、がん細胞が最初に発生した場所から、血液やリンパ液の流れに乗って体内で移動し、他臓器で増えた状態です。

図表:遠隔転移 最初のがんが発生した場所(原発巣)から、遠く離れた臓器で見つかる状態同書より転載 拡大画像表示

 最初の治療でがんが完全に消失したように見えても、現在の診断技術では捉えきれない、ごく微小ながん細胞が、血液やリンパの流れに乗って元の場所の近くや別の臓器へ移動することがあります。これが数カ月から数年の歳月を経て、再び画像診断(CTやPETなど)で確認できる大きさまで育つことがあるのです。

 再発・転移したときは多くの場合、がんを完全に排除する治療から、がんとの共存に目標を定めます。その場合、がんの進行を緩やかにして痛みや苦痛を取り除き、自分らしい生活を1日でも長く維持するための方法を考えます。

 一度は乗り越えたと思った病気に対する恐怖心が再び押し寄せ、初めてがんを伝えられたときよりも、怒り、悲しみ、喪失感に襲われる感覚をもつ人も多くいます。自分ひとりで抱え込まず、今後の見通しや不安を医師や看護師に相談しましょう。